払済保険や延長保険を利用したくても利用ができない場合もあります。そういうときに、払込みができる程度の保険料にするために保障額おを減額するのが中途減額です。
中途減額とは、どのようなものでしょうか。
中途減額とは何だろう
「へぇー。延長保険というのは、死亡保障だけは残るのね」と美味しそうに抹茶アイスを食べているNさん。「そう。うまいことできてるでしょ」とIさん。彼女は、お茶を飲んでいます。そろそろ、宴会もおしまいのようです。「あ、それから延長保険も使えないときには、中途減額というのもあるのよ」「それ、わかりやすそうな名前ね」「これはねー・・・」
中途減額とは、毎月の保険料の払込みが厳しくなったときに、保険金を減額することにより、払い込む保険料の負担を軽減しようとするものです。払済保険や延長保険の場合には、以後の保険料の払込みはまったくなくなるのですが、この中途減額では減額された保険料を払い込むことになります。
中途減額は保険金の一部を解約したこととなるので、その部分についての解約返戻金が支払われます。また、「最低保険金額1,000万円」というように決められているものの場合には、その額以下には減額はできません。
なお特約がついている場合、その部分についても減額の取り扱いがされることが多いようです。
<払済保険と中途減額の比較>
払済保険 | 中途減額 | |
---|---|---|
保険料払込み | 不要 | 減額 |
保険金 | 減額 | 減額 |
保険期間 | 変更なし | 変更なし |
解約返戻金 | 受け取れない | 受け取れる |
活用例5 こどもが成長したので保障額を減額しよう、と思っている人
神戸市のコンビニチェーン本部の並木さん(45歳)。次女の真弓さん(20歳)は地元の国立大学2年。保障と老後の資金のために、彼女が生まれたときから3,000万円の養老保険に加入しています。
この数年は、給料が伸び悩み。でも、毎月の保険料払込みができないというほとではありません。しかし、以前よりも保険料の負担は重く感じられます。「真弓も大きくなったし、少し減らしてみようかなぁ」と考えています。
このように保険料払込みが困難なときばかりでなく、こどもの成長などに合わせて中途減額を利用することもできます。
「復旧」とは?
払済保険、延長保険、中途減額を行った後に、元の保険料の払込みが可能になったときは、一定の期間内に所定の保険料を払い込むなどの必要な手続きを行うことにより、元の契約に戻ることができます。これを「復旧」といいます。もちろん、保険料払込みが可能になったからといって、復旧しなければならないということではありません。