一般に配当というと株式会社の株主が受け取るお金ですが、保険にも配当という制度があります。保険料は将来を予想して決めますが、配当は払込金額に対して余剰が生じた場合に戻してくれるものです。
配当の種類や税金についてみていきましょう。
配当とは何か
配当の種類
配当は次のように分類できます。
1.費差配当 | 会社を運営するための経費が、予想より少なかった場合の配当です。 |
2.死差配当 | 実際の死亡率が、予想の死亡率より低かった場合の配当です。 |
3.利差配当 | 実際の資金の運用利率が、予想の運用利率より大きかった場合の配当です。 |
4.特別配当 | 10年以上継続している契約に対して支払われる配当です。これによって、物価上昇による保険金額の低下を多少弱めることができます。 |
無配当保険とは
無配当保険とは、もともと配当を支払わない保険です。ただし、配当がない分、保険料が安く設定されています。
配当と税金
- 配当を現金で受け取った場合または配当を保険料から差し引いた場合
→所得税および住民税の生命保険料控除の計算にあたって、保険料から配当を差し引きます。 - 保険金と配当を一緒に受け取った場合
→保険金と配当金を一緒にして計算します。
配当はどの会社も一緒でしょうか
配当の額は会社によって違います。経費の節約をしたところと節約のできなかったところ、貸付金の利息がちゃんと入ってきている会社とそうでないところ、元本も戻ってこない会社など、会社によって業績は違いますので、配当の金額も違ってくるわけです。
今後、保険商品や保険会社に対する国民の知識が高まってくるにつれ、業績の悪い会社からよい会社へと保険契約の移動が起こることが考えられますので、これによってさらに業績の差がでてきて、配当の格差もますます開いていくと思われます。
各生命保険会社の配当率は新聞を参考に
生命保険会社各社の配当率などは、新聞に発表されるので比較の参考にするとよいでしょう。
ただし、配当は将来の予測に関係することなので、これに過大な期待をよせて保険に入ることは避けたほうがよいでしょう。