健康保険の本人負担分は医療費の3割ですが、長期の入院や高度先進治療を受けた時などは、自己負担額は家計に重くのしかかります。そこで、こういうときのための特約があります。どのようなものがあるのでしょうか。
病気で入院した時のためには
・病気による入院・手術⇒入院医療特約
病気で一定日数以上入院したとき、疾病入院給付金が支給されます。
疾病入院給付金
給付内容 | 給付のしくみ | 給付限度 | |
疾病入院給付金 | 病気で入院したとき | 8日以上入院で1日目から受け取れる | ・1入院支払限度日数は60日、120日、180日、360日、730日、1000日、1095日などがある
・通算支払限度日数は700日、730日、1000日、1095日などがある |
5日以上入院で5日目から受け取れる | |||
1泊2日以上入院で1日目から受け取れる |
手術給付金
病気や不慮の事故により所定の手術を受けたときは、手術1回につきその種類に応じて、入院日額の10倍(虫垂切除術など)、20倍(甲状腺手術など)、40倍(胃切除術など)相当額が手術給付金として支払われます。手術給付金は、所定の出術のつど何回でも支払われます。また、同時に2種類以上の手術を受けたときには、そのうちいずれか一つ最も高い倍率の手術給付金が支払われます。
<入院医療特約の保険料(単位:円)180日型>
契約年齢 | 本人 | 本人・妻子 | 本人・妻 | 本人・子 | ||||
10年 満期 |
15年 満期 |
10年 満期 |
15年 満期 |
10年 満期 |
15年 満期 |
10年 満期 |
15年 満期 |
|
20歳 | 195 | 201 | 481 | 489 | 313 | 321 | 363 | 368 |
30歳 | 216 | 222 | 512 | 523 | 345 | 356 | 383 | 389 |
40歳 | 264 | 287 | 589 | 626 | 422 | 459 | 431 | 454 |
50歳 | 391 | 449 | 794 | 887 | 626 | 719 | 558 | 617 |
※入院日額1,000円・口座振替月払・準有配当(C社)
疾病入院給付金120日の場合(男女共通)
長期間の入院⇒長期入院特約
被保険者が病気や不慮の事故により125日以上継続入院したときなどは、次の式で計算された額が長期入院給付金として支払われます。
長期入院給付金=入院日額×(入院日数ー入院開始日から124日)
長期入院給付金の支払日数は、1回の入院について150日分あるいは240日分、通算700日分などを限度としています。
退院後の通院⇒通院特約
被保険者が災害入院特約または入院医療特約の支払対象となる入院をし、退院後120日以内に入院の直接の原因となった傷病治療を目的として通院したときなどに、通院日額×通院日数相当額が通院給付金として支払われます。通院給付金の支払日数は、1回の入院について30日分、通算して700日分などが限度とされています。いずれも、保険会社によりかなり異なります。
通院特約等で大量不払い
通院給付金など特約保険金は、主契約(死亡保険金など)とは別に請求しなければ支払われません。2007年4月に発覚した不払いは、通院特約と三大疾病特約の請求漏れが圧倒的。また、診断書記載の手術名のみで手術給付金の倍率を低く査定した事例も見られました。診断書に「腰部椎間板ヘルニア切除」とあり、「ヘルニア根本手術(10倍)」に該当と判断あれていましたが、本来は、病名・部位(椎間板)との関係から「脊髄硬膜内外観血手術(20倍)」で支払うべきものでした。