自動車の運転免許は、3年または5年に1回の更新があります。定期保険にも、保険期間満了の際に自動更新という制度が設けられています。
定期保険の自動更新にあたって、注意すべきポイントはどこなのでしょうか。
定期保険の自動更新とは
多くの定期保険の約款は、「保険期間満了の日の2週間前までに申し出のない限り、被保険者の健康状態にかかわらず自動的に更新される」としています。
つまり、被保険者が「更新はしません」と意思表示をしない限り、自動的に同一内容の満期10年の定期保険を継続することになるのです。これを自動更新といいます。自動更新は限りなく行われるのではなく、保険期間を通算して30年まで、あるいは更新時の年齢が80歳までなどの制限が設けられています。
また、自動更新の際には、告知書の提出や医師による検査が省略されるのが普通です。
更新するごとに保険料は高くなる
更新後の保険料は、更新時の年齢によるものとされるため、保障額(保険金額)に変更はありませんが、更新のたびに保険料が上昇します。
定期保険(保険金額:3,000万円)
10年満了 | 30年満了 | |
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加入(30歳) | 5,970円 | 10,650円 |
更新(40歳) | 9,750円 | |
更新(50歳) | 19,200円 | |
平均 | 11,640円 |
※口座振替・月額、A社。上表中の保険料は契約年齢時(30歳)の保険料率で仮に計算。実際には、更新時に適用されている保険料率で算定するので、通常、契約時の保険料率は異なる。
AさんとBさんは同期入社で、今年30歳。Aさんは、保険料が安い10年の定期保険へ加入し満期のつど更新を、Bさんは当初から30年の定期保険への加入を検討しています。
49歳までは保険期間を30年としたBさんのほうが高いのですが、50歳以後立場が入れ替わって、Bさんのほうが安くなってしまいます。60歳までの期間を総計すると、30年間の支払保険料総額では約35万円Bさんの方が安いのです。
自動更新をすると、年齢の上昇につれて保険料も増額するということを、決して忘れないでください。
特約にも注意!!
保険会社には、「今月から保険料が急に高くなったのだけど」との契約者からの苦情、問い合わせが寄せられます。これらのほとんどは定期付終身保険の定期特約の更新時期の到来によるものです。自動更新は、定期保険だけにあるのではなく、定期付終身保険や定期付養老保険の定期保険特約などの特約も対象となります。現在、あなたの加入している生命保険あるいはこれから加入しようと考えている生命保険に、どんな特約がついているのか覚えていますか?もう一度確かめてみましょう。