2013年4月、12年ぶりに標準利率が引き下げられました。これに伴う保険料改定の影響は、定期保険より終身保険などで顕著でした。おおむね値上がりですが、その幅や保険料額は、生命保険各社で異なります。代表的なものについてみてみましょう。
改定前後の保険料を比べると
解約返戻金の計算をしてからというもの、竹内さんはパソコンに夢中。秋葉原のパソコンショップやソフト店をブラブラするのが、最近の楽しみです。ところで、保険の解約は目下検討中。なかなか、決断ができないようです。「まあ、時間もあることだし、ここはひとつ生命保険を極めてみよう」と、生命保険の勉強をはじめました。悪戦苦闘の末、竹内さんのパソコンディスプレイには、改定前後の終身保険の保険料額の表があらわれました。
保険の種類 | 保険会社 | 加入年齢 | 保険期間 | 保険金額 | 改定前 | 改定後 | 増減率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
終身保険 | A社 | 40歳 | 65歳 払込満了 |
1,000万円 | 男性 | 27,620円 | 30,960円 | 12.1% |
女性 | 25,090円 | 28,870円 | 15.1% | |||||
B社 | 40歳 | 60歳 払込満了 |
500万円 | 男性 | 15,200円 | 16,570円 | 9.0% | |
女性 | 13,675円 | 14,970円 | 9.5% | |||||
C社 | 50歳 | 終身 | 1,000万円 | 男性 | 26,430円 | 27,970円 | 5.8% | |
女性 | 21,240円 | 22,820円 | 7.4% |
※男性・口座振替・月払
2007年の保険料改定ではおおむね値下がりでしたが、今回の保険料改定では、終身保険は定期保険と異なり、1割程度の保険料の値上がりとなりました。
保険料で選ぶタイプ(保険料建て)
保険金で選ぶのではなく、保険料で選ぶタイプの終身保険もあります。ここでは、中高年を対象としたものをみてみましょう。
この商品は通信販売のもので、50歳~80歳までの人を対象とし、医師の診査や告知書の提出が不要です。何よりの特徴は、毎月の保険料を3,000円・6,000円・12,000円の中から選択することです。
保障内容(保険料月々6,000円コース)
性別 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | |
---|---|---|---|---|
病気死亡 (3年目から) |
男性 | 1,281,000円 | 936,000円 | 653,000円 |
女性 | 1,933,000円 | 1,398,000円 | 936,000円 | |
災害死亡 (85歳まで) |
男性 | 5,124,000円 | 3,744,000円 | 2,612,000円 |
女性 | 7,732,000円 | 5,592,000円 | 3,744,000円 |
このような医師の診査や告知書の提出が必要ないタイプは、保障内容が同じならば、それらを必要とするものより保険料は割高に設定されます。
予定利率のいろいろ
2013年の改定標準利率は1.0%になりましたが、生命保険各社で実際に用いる予定利率は、各社ごとに、また保険種類ごとに異なります。代表的な商品(5年ごと利差配当タイプ)についての予定利率は1.15%ですが、4月に改定しない会社もありました。