予定利率の低迷により、養老保険は魅力に乏しいものになってしまいました。ところが数年前、生命保険各社は相次いで、一時払い商品を対象に「予定利率」を引き上げています。
そこで、比較的貯蓄性がある一時払い養老保険をみてみましょう。
続々登場した窓販専用の一時払い商品
2005年12月、一時払い終身保険や一時払い養老保険などの銀行窓口での販売(窓販)が解禁されました。
2006年春、日銀は量的金融緩和策を解除。これを機に一部保険会社が、20年余りの間、段階的に引き下げてきた予定利率を、一時払い商品について引き上げました。そして2007年、これに追随する会社が次々に現れました。
当時、銀行窓口専用の一時払い商品も、かなりの種類が登場しました。その中から、窓販専用の一時払い養老保険を見てみましょう。
一時払い保険料100万円・10年満期
男性・ 契約年齢 |
死亡・ 高度障害 保険金 (万円) |
解約返戻金(万円) | 満期 保険金 (万円) |
満期時 返還率 |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1年後 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 6年後 | 7年後 | ||||
40歳 | 107.2 | 89.4 | 90.2 | 91.1 | 92.0 | 93.9 | 95.9 | 97.8 | 107.2 | 107.2% |
50歳 | 107.1 | 89.3 | 90.2 | 91.0 | 91.9 | 93.8 | 95.8 | 97.7 | 107.1 | 107.1% |
60歳 | 106.7 | 89.3 | 90.1 | 90.9 | 91.8 | 93.6 | 95.5 | 97.5 | 106.7 | 106.7% |
男性・ 契約年齢 |
死亡・ 高度障害 保険金 (万円) |
解約返戻金(万円) | 満期 保険金 (万円) |
満期時 返還率 |
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1年後 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 6年後 | 7年後 | ||||
40歳 | 107.2 | 89.4 | 90.2 | 91.1 | 92.0 | 93.9 | 95.9 | 97.9 | 107.2 | 107.2% |
50歳 | 107.2 | 89.4 | 90.2 | 91.1 | 92.0 | 93.9 | 95.8 | 97.8 | 107.2 | 107.2% |
60歳 | 107.0 | 89.3 | 90.2 | 91.1 | 91.9 | 93.8 | 95.7 | 97.7 | 107.0 | 107.0% |
※予定利率は毎日改定。表は1.2%の場合。
この商品では、市場金利に応じて解約時に適用する予定利率を毎月設定、一方、契約後の予定利率は保険期間を通じて一定とされているため、金利上昇局面で契約すると、オトクということになります。しかしその後の低金利等の影響で、販売は伸び悩んでいるようです。
一時払い終身保険が多数
一時払い養老保険の保険料は高額とならざるを得ず、一時払い商品では、一時払い終身保険が主流といえます。
契約時から10年間の死亡保障は払込保険料相当額で、10年経過後は死亡保障が増額します。解約返戻金は、第1保険期間は一時払い保険料相当額と同額で、第2保険期間開始日以後は増額するものです。
2007年12月、窓販全面解禁
保険商品の銀行窓口販売が、2007年12月に全面解禁されました。生命保険各社では、窓販専用の商品開発や、子会社の設立など動きが活発になっています。
生命保険の窓販の動きには注目しておきましょう。